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かつては、「望まない犬・猫を増やさない」ということが、第一の目的で不妊・去勢手術が行われてきました。
しかし、近年はその目的だけでなく『愛犬・愛猫の健康と長生きのため』に手術をおすすめしています。
ペットの高齢化に伴い、心臓病や腎臓病などの慢性疾患が増えてきています。また、性ホルモンが関与する疾患も増えてきます。
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前立腺疾患、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫など
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子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、乳腺腫瘍など
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これらは、内科療法での完治は難しく、外科療法(手術)が必要です。
しかし高齢のため、麻酔のリスクや術後の回復の不安は、若く健康な時に比べると大きなものがあります。心疾患や腎疾患などの持病を抱えていながらの手術は、病気の犬・猫はもちろん家族のみなさんそして私達スタッフも心を痛めるものです。
望まない妊娠を防ぐというだけでなく病気を予防し、健康と長生きのために愛するわんちゃん・ねこちゃんの不妊・去勢手術を考えてみませんか?
不妊・去勢手術のメリット
注意すべき点
○全身麻酔で手術を行うので、麻酔や手術のリスクがあります。
⇒ワクチン接種を行い、術前検査をしっかりしましょう。
○太りやすくなります
⇒適切な食事管理、運動管理を指導します。
○持って生まれた性格(気質)は変えられません。
⇒適切なしつけやトレーニングが必要です。
○もちろん…出産、交配が出来なくなります。
どんな手術なの?
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去勢手術全身麻酔をかけ陰嚢近くの皮膚を切開し、左右の精巣(睾丸)を摘出します。
その際、血管や精管を切断する時にPKシステム(シーリングシステム)を使い体内に糸を残さない手術をします。
縫合糸による肉芽腫を作らないためです。
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不妊手術全身麻酔をかけて開腹し、両側の卵巣と子宮を一緒に摘出します。
卵巣と子宮の血管を切断する時には、体内に糸を残さないためにPKシステムという特殊な器具(シーリング)を使用します。これは、体内に残した糸によって出来た肉芽腫(シコリ)を作らない為で、再手術や生涯にわたる投薬を防ぐためです。
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おんなのこは、いつ手術すればいいの?
理想的には初めての発情の前(生後6か月頃)です。
発情期、体調不良の時は避け、ワクチン接種・術前検査(1歳以上)を受けます。
どうして初めての発情の前が理想的なの?
Schniderらの報告によると、
犬の乳腺腫瘍の発症率:
・初めての発情期の前に不妊手術 0.05% (1万頭に5頭の割合)
・初めての発情と2回目の発情の間 8% (1万頭に800頭) 520倍!
・2回目の発情の後に不妊手術 26% (1万頭に2600頭)
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このことから、初めての発情前に不妊手術を受けることが、乳腺腫瘍の発症のリスクを明らかに減少させるというのがおわかりでしょう!!
手術の流れ
○手術は基本的に予約制です。
○麻酔をかける前に術前検査を行います。
検査内容:血液検査及び血液生化学検査 、胸部レントゲン検査 など
○当日は、絶食絶水で来院してください。(時期により絶食のみの時もあります)
○約10日後に抜糸します。
痛みのケア
当院では、どの手術にも術前からしっかりとした疼痛管理(痛み止め処置)を行い、術中はもちろん術後の早期回復を促します。
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鎮痛剤は、「痛み」が発生する前に使用した方が効果が高いといわれています。
術前に鎮痛剤を使用すると、手術が終わり麻酔が切れた後の「痛み」が緩和されます。
また、術前に投与することで麻酔の量が減少するため、身体への負担も少なくなります。
「痛くない」から、よく眠り体力を早く回復します。
「痛くない」から、食欲の回復が早くなります。
「痛くない」から、患部を気にせず、傷の治り早くなります。
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